HOMEへ ゲッターズ飯田の占い

五星三心に恋して

夢なんか見たくない

この物語の主人公
銀のインディアン座(♀) 星宮彩(ほしみやさい)
×
銀の鳳凰座(♂) 金森蒼(かなもりそう)

 物心がついた頃から、小説を読むのも、書くのも好きだった。
 大学時代には、何度か、投稿もしたことがある。

 一度だけ、マイナーな賞の短編賞の最終候補に残ったこともあるが、それきり箸にも棒にもかからない。
 出版社に勤めているのは、せめて小説に関わる仕事ができたらと思ったからだったが、運悪く文芸の部署には配属されなかった。

「そっか。彩ちゃんは、まだ夢を見れていいね」
 がんばってね。そう言ってくれるかと思ったら、蒼からは珍しくため息のような言葉が漏れた。

「え?」
「僕は彩ちゃんと結婚したら、家族のために働かなきゃならないからね」

 蒼は苦い口調で放つ。
 確かにそうだ。でも、そんなふうに言われたら、途端に何も言えなくなる。

「……うん、そうだよね、ごめん。でも、これで最後だから」