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ゲッターズ飯田の占い
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五星三心に恋して

初恋は、ここからはじまる

この物語の主人公
銀の鳳凰座(♀) 星名和(ほしなのどか)
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金のカメレオン座(♂) 望月色(もちづきしき)

「望月色(もちづきしき)です。よろしくお願いします」

 まだ私が、群青色のスカートをなびかせていた十七歳のときだ。
 漫画みたいにやってきた転校生に、それこそ漫画みたいに一目惚れをした。

 人生、最初で最後のひとめぼれだった。(本来私は、一目惚れなんてするタイプじゃないのだ。)と同時に、それは初恋だった。

 理由は、知的な雰囲気が、好きだったから。それだけなのかもしれない。
 でも人を好きになる理由なんて、今でもそれで十分だと思う。



 視界の隅に、クラスの派手な女子グループたちが望月くんを取り囲んでいる様子が映る。

 決して騒がしいほうじゃないのに、望月くんはその華やかな場所が、とても似合っていた。
 というより、どこにいたとしても、望月くんはその場所に似合うように、合わせられるのかもしれない。